瑠璃色の華

「よく、避けられましたね。確実に腕を落とせたと思ったのですが…。」

ふうと溜め息を吐いて紅ははだけた裾を直した。

「懐にそないなもん隠しとったんか…。」

山崎は自嘲気味に笑った。

「えぇ。一応手がかりは与えましたのよ?」

クスクスと紅は綺麗に笑う。

「女の色香か?そないなもんで分かるかい。」

はぁと息を吐いてクナイを構え直す。

「参ったと先に言わされた方は質問になんでも答える。ええな?」

「望むところですわ。」

紅も笑って鋼糸付きの扇を構え直した。