瑠璃色の華

しばらく、窓から外を眺めていると戸を叩く音がした。

「お入りなさい。」

祥啓がそう言うと扉が開き女官が目上の者に対する礼をとった。

「失礼致します祥啓様。そろそろ拝命の儀のお時間でございます。」

そう言って女官が顔をあげる。

「ありがとう。今参ります。」

祥啓は窓から離れ、扉に向かい歩いて行く。

その後ろに光琳と慧斗が左右に控える形で付いてくる。

部屋中の女官や廊下に控える女官、兵士が跪き礼をとる中祥啓は部屋を出て廊下を進んで行った。