瑠璃色の華

「名前を…?」

祥啓が戸惑って聞き返すと山南は頷いて続けた。

「あなた方の名前は日本では少々珍しい名前です。すぐに大陸の人間だと周囲にバレてしまいますからね。」

だから名前を変えるのです。と言う山南に祥啓はなる程と頷いた。

「では、そういたしましょう。光琳、慧斗。いいですね?」

2人がしぶしぶ頷くと土方が口を開いた。

「祥啓。お前の元の名前は何だ?」

その言葉に一同の視線が祥啓に集まる。

「私の本当の名前…。あってないようなものですわ。」

土方が眉をひそめる。

「ななし。それが私の本当の名前です。」