瑠璃色の華

にこっと光琳に微笑み祥啓は続ける。


「分かっていますよ光琳。流石筆頭女官ですね慧斗。」

「恐れ入ります。」と慧斗は手を組んで頭を下げる。

「それにしても…。」

祥啓はスッと立ち上がり窓の近くまで歩く。

「…。早いものですね。私がここに来てからもう6年も経つのですね…。」

物憂げに祥啓はスッと美しい翡翠色の瞳を細めて微笑む。

窓からは風に揺れて動く竹林が見える。