瑠璃色の華

「お前はその婚約者を好いているのか?」

土方さんは目をスッと細めてきいてきた。

「好いていなければ婚約などしません。」

祥啓はハッキリと言い放った。

「…そうか。まぁ、どちらにしてもお前達を自由に外に出してやることは認められねぇ。」

頭をボリボリとかきながら土方が言う。

「諦めろとおっしゃるのですか?」

祥啓は鋭い目つきで土方を睨む。

「あぁ。悪いが傷を治す能力を持つ奴なんざそうそういねぇ。利用させてもらうぜ。」