「―とても美味しいわ。成長しましたね光琳。」

「あっ。ありがとうございますっ!!」

光琳はパァと顔を輝かせ喜ぶ。

「当たり前ですわ。祥啓様。私が全て厳しく躾ましたもの。」

髪を頭上で綺麗にまとめた1人の女官が微笑みながら言う。

「まぁ。慧斗が師では上手くなるのも当たり前ですね。」

祥啓と呼ばれた女が慧斗に向かって笑いながら言う。

「まぁ。それはどのような意味でございましょう。」
慧斗も笑いながら言い返す。

「ですが、祥啓様。慧斗様の教え方はとても解りやすかったのでございますよ?」

光琳が少し焦ったように言う。