瑠璃色の華

「しかし、その燎旺っやつもなかなかいい加減だな。得体の知れない女をいきなり娘なんかにするなんてよ。」

土方がそう言って腕を組む。

「父を愚弄するなっ!!」

祥啓は怒りで顔を真っ赤にして叫んだ。

「父上のおかげで私は孫国で生きていくことが出来たのだっ!!その父上を愚弄することは許さないっ!!」

水寓刀を抜き、土方の首もとに当てる。

「「姫様っ!!」」

ずっと沈黙を守っていた光琳と慧斗が焦って止める。
「姫様っ!!お気持ちは分かりますが、どうかこらえて下さいませっ!!」

慧斗の必死の説得によって祥啓は何とか落ち着きを取り戻した。

「…はしたないところをお見せしました。」

祥啓はそう言って畳に手を着き謝る。

「いや。こちらこそすまなかった。」

そう言って近藤も軽く頭を下げる。