瑠璃色の華

「お離し下さいっ!!」

そう言うがなかなか離さない男。

「無礼なっ!!日本人なら私を知らぬのは仕方ないとはいえそれが女子に対する扱いですかっ!!」

ばっと腕を振り払い2人のもとに駆け寄る。

「慧斗。光琳。大丈夫ですか?」

2人の肩を揺さぶると慧斗が目を開けた。

「祥啓様…?」

ぼんやりと目を開け、自分を見上げる慧斗に心から安心した。