2人でこっそりとパーティーを抜け出すと、外に出た。

出た瞬間、爽やかな風が私たちを迎えた。

後少しで夏か。

「それで、話ってなんですか?

結婚の報告ですか?」

「違うの」

否定した私に、三浦くんは驚いたと言うように目を丸くした。

「お見合い、したんじゃないんですか?」

「したわ」

「結婚、しないんですか?」

答える代わりに、首を縦に振ってうなずいた。

「三浦くんのことが好きだから」

そう言った私に、三浦くんはフッと笑った。