AM 5:30


シャワーから出た私は、ワイシャツに袖を通す。

もうそろそろ起きたか、とベッドを覗くが、まだ幸せそうに夢の中を彷徨っていた。


「……何で拾ってしまったのか……」


小さくため息をついて、ため息の原因となっている奴を見下ろした。


一週間前、マンションの前で拾った茶色い毛の子猫だ。