家から歩いて10分弱。
走れば5分弱。
小学校よりも学校が近くなった。
そのため、いつもより遅く家をでた娘に心配をしたのだろう。
(ったく…そんなへましないってば…。)
8時02分
(ほらもうついたじゃん。)
中学校の校門をくぐって下駄箱の方に歩いていくと、人だかりができていた。
(あ、クラスわけか!!)
なんだか妙にテンションがあがってきた。
「えっと…あたしはー…。1年A組!!」
見つかるのはやっ!と自分で突っ込みたくなる気持ちをおさえて、誰が同じクラスなのか見てみた。
(知ってる人、結構いるなぁ。仲良くはないけど…。)
「1年A組の人はこっちに来て下さい!」
突然、人だかりの向こう側から声がした。
きっと上級生の人だろう。
さっきからめまぐるしく走っている。
あたしはその声のする方に歩いていった。
「1年A組だよね?ちょっとまっててね。」
にこにこした可愛い女の子の先輩に話しかけられた。
「あ…はい。」
何故か緊張してしまう。
少し待っているとクラスメートだと思われる人たちが4、5人集まってきた。
「じゃあ、クラスに案内するね。」

