朝。船はエウノミア島西区アゼグ村に到着した。
やけに人が多いのは、エウノミア島だから……とは言い切れない気がする。
私たちは船をおり、傭兵所を探しはじめた。

「夏実、ここに地図あるぞ」

狼が板を指さしていった。

「んとぉ……こっちだ」

私が歩きだすと狼もついてきた。
狼の顔色はもうかなりいい。

「狼……もう平気?」

「ん?あぁ、問題はない」

狼はケロッとしている。

「ならいいんだけど……」

私たちが歩くこと数分。
傭兵所に到着した。