―中学2年のとき―

実衣には3年の先輩に好きな人がいた。

でも、告白しようとかじゃなくて、ただ見てるだけ。

俺はそれはそれで実衣が幸せならいいと思ってた。


その先輩体育祭の日。
実衣は、その先輩に呼び出されて、告白された。

本人は、たまたま呼び出されたからチャンスだと思って付き合ってくださいって言った、って言ってたから、向こうから告白されたって思ってないっぽいけどな…


付き合い始めた日―

実衣は、デートの約束をして、先輩の家に行った。

しばらく先輩の家でゆっくりしてたら、急に先輩の態度が豹変して襲われた。

俺と空良、洸暉は親が出掛けるから3人で実衣の家に向かった。

チャイムを鳴らしても出てこないから、イタズラだと思って玄関の扉を開けて中に入った。

入ったら、家の電気が全部消えてて、誰もいないような雰囲気だった。

不思議に思って実衣の部屋に行って中に入ったら、実衣は魂が抜けたような表情でベッドに座っていた。

間違いなく何かがあったことを察した俺たちは、少しずつ実衣を元気づけ、事情を聞き出した。

その日を境に実衣は俺たち以外の男と関わらなくなり、俺たちと過ごす時間が増えた。

でも、今回は違う。