「そういえば、栞ちゃんも
走ちゃんも同じ学校なんて
ビックリだったなぁ♪」

「今から行く学校に
由李亜だけで行かせる
訳がないじゃない??」

「そうそ…じゃなくて!!
俺は元々この学校を
希望してたからな!!」


「栞ちゃんは
心配しすぎだよー!!」


そんなことを話ながら
10分くらい歩いたところで
由李亜達は電車に乗った

「や、やっぱり朝って
混むんだね…」

「そうね…」

「由李亜、大丈夫か??」


「だ、大丈夫!!」

由李亜は苦笑いを
走真に向けた
その笑い方に気づいた
走真は少し悔しそうに見えた

しばらくすると由李亜は
少し楽になったことに気づいた

「…何やってんだ?愛斗…」

「ん?見てわかんない呵位?
何か可愛い
女の子が困ってたから♪」

「…この女好き…」

「まぁね♪」

愛斗は呵位の方を向き
ニカッと笑った

「大丈夫??」

愛斗は栞に声をかけた


「あら、ありがとう…」

その言葉を聞いた愛斗は
得意げな笑顔を見せた

「そっちの子は大丈夫??」


自分の近くに居るのかと
由李亜はキョロキョロし可愛い子を探してみた
そんな由李亜をみて
栞は微笑んだ

「ふふっ…由李亜のことよ?」

「ほへ!?わ、私!?」

「あれ?
気づいてなかったんだ♪
そう、君のこと♪」

「あっ、
ありがとうございます!!」

由李亜は慌てて
お礼をした
その様子をみて
走真は複雑そうな顔をしていた


「…天然か…」

さっきまで笑って
いなかった呵位が一瞬の
笑顔を見せた

「…呵位…お前…」

「あ…?」

「女の子見て笑ってんの
初めて見たぞ?俺…」