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それから2日後、
いつものように軽くノックだけして開けた準備室の中に、先客がいた。
見覚えのある顔は、同じクラスのオンナの子。
学校一可愛いとウワサの、上原優花(ウエハラユウカ)で。
机のイスに腰かけている彼女と、その机に寄りかかって立っているセンセイが同時にこっちを見た。
「あ……」
なんだろう。
ふたりの姿が、妙に似合っていたのかもしれない。
入りかけたカラダを引こうとすると、
「佐伯さん!」
飛び上がるように立ち上がった彼女が、
跳ねるようにしてあたしの元に駆け寄ってきた。
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