*Sweet×Trap* ~放課後のLOVEパレット~




「どうぞ」




インスタントのコーヒーを入れて机の上に置くと、


ありがとうと言ったセンセイは、でも、手を休めることなく下色をつけている。



せっかく入れたのに。


そう思ったけれど、真剣な横顔には言えなくて、


あたしはもう一度窓際に立って雑巾を握りしめた。



放課後に、こんな地味なことをしている女子高生なんて、あたしくらいなものだろう。



ひとりが好きってわけじゃない。


ラクなだけ。


この学校では。