あたしらしくもない。 ペースを乱したのは、完全にあのセンセイで。 生徒だと気づきながら、あたしをからかったのが気にくわない。 イライラするのは、たぶん、そこだ。 一瞬でも、溶けそうになった自分。 はしゃいだり、戸惑ったり。 そんなあたし、誰にも見せたことがないのに。 この学校で唯一、あのヒトだけが知っているってこと。 それが、あたしの中のネジを狂わせている。