「お願い、ですか?」 「うん」 「なんです?」 恥ずかしいけれど、それが。 あたしの素直な気持ちだから。 「もっと……して」 伝えたのは、あの日と同じ言葉。 「そうしてくれたら、許す」 こんなふうに言ったら、可愛くないかもしれないけど。 「……して?」 自分の顔が赤くなるのが分かったから、 それを隠すようにして、センセイの首に両腕を回した。