センセイの言っていることが、
分かるようで……理解できない。
だって……そんなこと。
言葉を鵜呑みにすれば、
センセイの指で涙を拭いてもらっていたあたしは……特別ってことになる。
「でも上原さんに……、子どもだろ、とか。らしくない、とか……」
あの時、すごく親密そうだったじゃない。
単純な生徒と先生の関係に流れる空気じゃなかった。
「付き合ってるんじゃないの? ……上原さんと」
「付き合ってなんていませんよ」
「だって、そんなふうに見えなかった」
「彼女……優花とはイトコなんです」
「……え?」

