「ここに来たのは――……」
あたしが話す理由を、センセイは黙って聞いていた。
「だから最後に……」
責任をとって、もっと傷つけて。
今まで、散々そばにいて。
触れられるたびに緊張して。
あたしがどんなにまどわされたか……
センセイは、分からないでしょう?
……ううん。
分かっていたから楽しんでいたんでしょう?
だったら最後まで楽しんでいい。
イイ人になんてならなくていい。
最後まで徹底して罰を与えてくれれば、それでいい。
「お願いセンセイ、」
――あたしがここに来た理由をムダにしないで。
「……最後の罰に……キスして」

