「僕に用があって、ってことですよね? 手紙じゃないなら、何ですか?」
「罰を受けるために、来たんです」
「罰?」
うなずいたあたしに、センセイは首をかしげた。
「絵も完成したし、罰はもういいですよ。終わりです」
「終わってない」
「うん?」
「終わってないの。あたしは。だから終わらせたいの」
たとえ、センセイが上原さんと付き合っているとしても。
誰にでも優しくできる人だから。
その優しさで、あたしを傷つけることなんて簡単でしょう?
そんなことする人は、最低だから。
きっと……キライになれる。
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