一粒、一粒、丁寧に。 こぼれ落ちていく涙を、長い指がすくい取っていく。 泣きやまないあたしの髪を、時折優しく撫でながら。 ――上原さんが泣いていた時と、同じように。 ……もう、解放して。 あたしは充分罰を受けた。 毎日、毎日、掃除をして。 センセイを手伝って。 ……こんなにも、ヒドイ罰を。