なんで沖田さん?
いきなり怒って叫ばれても話が見えない。
わけがわからず、ぽかーんとしていると、土方さんは怒気を充満させた切れ長の瞳に私を捕らえる。
「なーにが瀕死の状態だ……どっからどう見ても、ぴんぴんしてやがんじゃねーか!!」
「副長、一体どうされたのです?」
東雲さんが透かさず口をはさんだ。
「あぁ゛?総司がうるせぇんだよ!!」
ギンと鋭い眼光のまま、土方さんはここへと足を運んだ経緯を話し始める。
「そいつが逃げ出したのは、尋問してるときの俺の顔が怖いからだの、そいつが浪士たちに酷い暴行を受け、顔は原型を留めてねぇくらいに滅茶苦茶で、腕も足もボッキボッキの辛うじて生きてるような瀕死の状態だ、っつって〝土方さん、少しでも負い目は感じないんですか?〟っつーのをぐちぐちぐちぐちぐちぐち……………俺がここに来ようとするまで、延延と言い続けやがってあの野郎ッ!!!!」
よほど立腹しているのか土方さんはすぐ横の戸へ拳を乱暴に叩きつけた。
沖田さんそんなことしてたんだ……
あれ?それって、つまり、
「この娘を案じ、見舞いにきた、ということですか?」
私とシンクロした彼女の思考。
土方さんは一瞬、彼女が言った意味がわからないようだったけど、その意味を理解すると怒りに拍車を掛け、再び咆えた。
「っな、…………んなわけあってたまるかあッ!!!」
「いや、しかし……先ほどの台詞から考えれば、自ずとそういう意味に……」
