「さぁ、頭を上げなさい」
許可を待つ私の頭上に近藤さんの穏やかな声が降り注ぐ。
緊張しながら顔を上げる。私を見極めるように見ていた土方さんと真っ先に視線がかち合った。
「と、いうことだが、トシ。どうする?」
「どうするもねぇよ。そんだけにこにこしてんだ。あんたの中じゃ既に答えは出てんだろ」
「ははっ、さすがトシだな。綾瀬くん」
「は、はい!」
背筋をピンと伸ばし近藤さんへ向き直った。
「君の気持ちはよくわかった。この一月の間、君を見ていた東雲や総司からも君に怪しい点はなかったと聞く」
「はい」
「よって、今日から君には簡単な雑務を与えよう」
「…!あ、有難うございます!」
「おーよかったな朔!!」
「うん。平助くんも有難う!」
一番初めに提案してくれた平助くんと顔を見合わせる。
よかった、これで少しでもみんなの役に立つことができるんだ。
