「君はどうしたいんだ?」
「私、ですか?」
尋ねられたことに素直に驚いた。
私の意見を尊重してくれるとでもいうの?
「あぁ。ずっとあの部屋にいるのもそろそろ嫌になってきただろう?」
「そんなっ…助けて頂いているのに嫌だなんて。ただ、何もしなくていいのかなとは考えてましたけど」
「どういう意味だ?」
土方さんから私に向けられる視線は相変わらず優しくない。
たかが一月、という言葉通り、まだ私への疑いは晴れていないのだろう。だったら尚更よ。次の答え方は重要になってくる。疑惑を掛けられたまま何もしないわけにはいかない。
「皆さんは私を保護してくれています。だから私はこの一月の間、何事もなく過ごすことができました」
しっかりと、土方さんを見つめ返し答えていく。
「本当に感謝しています。だからこそ何もしないのに置いてもらっているのは申し訳ない気がするんです。私、どんな雑用でもしっかりとやってみせます。だから何か皆さんのお手伝いをさせてくれませんか?私の素性がよくわからない以上、屯所内を勝手に歩かせたくないのはよくわかりますけど……。どうか、お願いします」
覚悟を固め、畳へと額をつけた。所謂土下座。
命を助けてくれた新撰組の人たちに、せめて私の出来る範囲内で何か役に立てることがあれば。少しでも、ほんの少しでもいいから。
