片付けたせいで殺風景になってしまった よりくんの部屋。 今この世界に、 二人しか存在していないかのような静けさ。 あたしはよりくんの背中をさすった。 「痛かったやろ。 刺青いれた時、痛かったやろ。」 よりくんは優しい目であたしを見つめ、 そっとキスをした。 そして強く抱きしめた。 あたしは「苦しい」と言えず、 よりくんが眠ってからやっと、 よりくんの腕をすり抜けた。