「布団が違う。」 「今日昼間に干してん。」 「そか。こんなフカフカの布団に寝るの何年ぶりやろか。」 「何歳で家を出たん?」 「16。その前も家出ばっかりしとったから。」 あたしはよりくんの隣に寝転がった。 ひとつのシングルベッドに二人。 密着しないとはみ出てしまう。 「家族とうまくいかんかったん?」 「うん・・・。」 それ以上、よりくんは話さなかった。