お母さんは、いつもおばぁちゃんが送ってきてくれる梅干しをタッパに入れて、 あたしに持たせてくれた。 「ええな、ちゃんと料理作るんやで。 お弁当がいるならちゃんと早起きして作るんやで。 掃除洗濯もちゃんとやるねんで。 梅干しがなくなったら、また取りに来るんやで。 それからそれから・・。」 すっかり花嫁を見送る母親になってしまい、 話が長引きそうだったので さっさと車を発進させた。