あたしはケンタくんと二人、 静かにアパートで待った。 「姐さん、大丈夫ですよ。 兄貴は絶対大丈夫です。」 そう言うケンタくんの手は、 小刻みに震えていた。 あたしはすぐに 加奈やあっくんにメールを打った。 「よりくん、今お金持って 親分さんのとこ行ったから。」