皮膚が腫れ、 かすかに血が滲んでいる背中。 まだ筋しか彫られていないけど、 ショウ先輩と同じ昇り龍が、 くっきり刻まれていた。 「かっこええやろ?」 よりは無邪気に笑った。 子供の痩せた体にひとつも似合っていない、 落書きのような刺青。 まだまだ未完成の刺青。 気がついたら、 俺もマサヤンも泣いていた。 声を張り上げて泣いていた。