すると、ロングヘアでべっぴんのお姉さんが 一人で店に入ってきた。 「よりく~ん。 やっぱりここやった。」 入ってくるなりよりくんの背中に抱きつく。 あたしと加奈は思わず顔を見合わせた。 「なん?おまえ仕事は?」 よりくんは振り返らずに答えた。 お姉さんの香水のにおいが鼻につく。 「だって最近全然会ってくれへんから… サボってしもうたわ。 な~最近冷たいやん? 渡したいものあるねん。 ちょっと出えへん?」 お姉さんはあたしたちを横目でにらみ、 胸をよりくんの背中に押しあてた。