「お、おう。」 「バイクもらえるん?」 「譲ってもええって言うてくれとるけど、 すっかりアニキ好みに改造されてるからなぁ。 金ないから自分じゃ買えへんし。 ほんまは自分だけの愛車が欲しいねんけど。」 その言葉を聞いて、 よりは初めて俺に向かって 白い歯を見せた。 「うん。俺も。」 純粋なバイク好き。 無邪気な少年。 少なくとも この時までは。