「あー早くバイク乗りたいなぁ。」 「俺ら中坊はケツにも乗せてもらえへん。」 こいつらは純粋なバイク好きだった。 族に入ればバイクに乗れる。 そんな単純な発想で、 ノコノコ先輩についてきたらしい。 「アキ、おまえはいつか兄ちゃんからバイク譲ってもらえるやろ? ええなぁ。」 この時、メンバーの大半が15歳から18歳で 体格も小さい俺たちガキなんか 相手にもしてもらえなかった。 ただ先輩たちが気持ち良さそうに走る姿を、 遠くからながめていた。