話は14年前にさかのぼる。 12歳、春。 俺は兄がバリバリのヤンキーだった影響で、 誘われるがままに暴走族の集会に参加した。 最初は怖い気持ちもあったけど、 それはすぐに打ち消された。 「俺もバイクに乗りたい!」 耳がちぎれそうなほどの爆音と、 その中を走る先輩たちが最高にかっこよく見えた。