よりくんは熱のせいか、 ぼんやりした目であたしを見つめた。 「このまま荷物まとめて、 出て行ってもええよ。」 「何言ってんの。」 「無理するな。」 「アホちゃう。 あたしがおらんなったらあんた、 このまま高熱で死んでまうよっ。」 よりくんはひどく咳き込んで、 苦しそうに背中を向けた。 「・・・死んでもええ。」