あたしは首を横に振った。 よりくんは手招きをしてあたしを呼んだ。 「ゴホッ、ゴホッ。」 「ほらぁ、もう寝とき。」 あたしはよりくんの布団をキレイにかけ直した。 「優子ぉ・・・怖い?」 よりくんは声をしぼり出すように言った。 のど、痛そう。 よりくんの言葉で、 今までこらえていた感情が一気に沸騰して 泣きそうになった。 「怖くない。」 あたしは強い口調で言った。 怖いよ。本当は。 怖くてたまらない。