「こら!タバコも禁止!」 あたしがタバコを奪うと、 よりくんはムスッとしてベッドに寝転がった。 「ゴホッ、ゴホッ。」 夜中になるとよりくんの咳はひどくなり、 額に手を当てると熱があるようだった。 「あたしやっぱり薬買ってくる。」 「優子。」 上着を羽織って出かけようとしたあたしを、 よりくんは引き止めた。 「昨日、誰かこぉへんかった?」