あたしの知らない、 よりくんの世界。 結局よりくんが帰ってきたのは深夜だった。 眠れずにいたあたしは、 物音に気づいてすぐに部屋の電気をつけた。 するとよりくんの顔には殴られたような傷があり、 口から血が出ていた。 「どないしたんそれ!」 よりくんは何も答えず、 泥だらけのスーツで床に寝転がった。 「・・・着替えよか。」 あたしがよりくんの服を脱がそうとすると、 よりくんはあたしの手を払った。 「さわるな。」 「・・・・・・」 よりくんはそのまま、 気絶したように眠りについた。