「それは、俺が有貴を好きだということだっ!」

「冗談は顔だけにしてくれない?」


ムカつくムカつくムカつく!

迷惑も甚だしいよ。


「実はね、翔くん」


有貴さんがおもむろに口を開いた。


「……有貴さん?」

「俺もね、流羽のこと、好きなんだ……」

「嫌だなぁ!有貴さんまで、兄ちゃんと一緒に冗談言わないで下さいよ!」

「本気だよ。俺達……」


兄ちゃんの身体をグイッと引き寄せる有貴さん。


「「付き合ってるんだ」」