【完】それでも君を愛してるんだ


授業中も、ご飯中も、浮かぶのはお兄ちゃんの顔で

全部お兄ちゃんのせいだ・・・

私は頭をかかえる

頭にはお兄ちゃんの顔だけ

嬉しそうな顔、悲しそうな顔

いっぱい、いっぱい、思い出す

でも・・・あの悲しそうな顔が頭から離れないんだ





「優花ちゃん?」

「えっ?・・・あれ?」

もう学校終わった!?

ウ、ウソォー・・・

私どんだけボーッとしてたんだ・・・





「ごめんね、何?」

「いや、何か心ここにあらずって感じだったから」

「ごめんね?」

「別にいいんだけど・・・」

与田くんはそういって私を家まで送ってくれた