数日後、俺の部屋に創美の荷物を撤去しに前田さんが来た。


一緒に和室を片付けた。



久しぶりに見たそこは、皮肉なまでに創美が溢れていた。

創美が今にも帰って来そうなこの空間が、一瞬嫌いになった。

けど、そこは紛れも無く創美が生きていたと言う証になっていて、どうしても嫌いにはなれなかった。


微かに創美の香りがする。



やべっ…

泣きそう…




その香りが、創美とハグした時の感覚を思い出させる。