「もう、あたしがいるから… 大丈夫だよ…」 俺は黙って創美の胸で泣いた。 こんなに泣いたのは、初めてだった。 今までずっと背中にのしかかっていたものが、どんどん剥がれ落ちて行く。 創美の体は温かくて、柔らかかった。 創美の体は俺に安心感をくれた。 人はこんなにも温かい生き物だったんだな。 知らなかった。 ありがとう、創美… ありがとう… 心の中で、何度も呟いた。