「おっはよ♪」 


踊るようにくるりと回ってみせながら、なっちゃんがあたしたちの目の前に現れた。 


「おはよう。」


「はよ。」 


あたしと寺崎くんが挨拶を返す。 


「あれ?蓑島くんは?」


並んで校舎に歩きながら、あたしが聞くと、 


「うるさいから置いてきた。」 


むすっとした顔で、なっちゃんが答えた。 


またか… 


あたしと寺崎くんは、顔を見合わせて苦笑いする。