「あたしが落としたのを拾ってくれたんだけど、誰のか確認するのに中を見たんだって。それで、隠しておけなくなったの。」 


「そうなんだ…寺崎くんで良かったね。他の人に拾われなくて。」 


なっちゃんが力強く何度もうなずく。 


「あたしが元カレのこと、ちゃんと桜子に話していれば、こんなことにならなかったのにね。ごめんね。」 


何度も謝るなっちゃんのおでこを軽く指ではじく。 


「もういいの!しつこいぞ!」