「もしもし…」 


なっちゃんから電話なんて珍しい。 


一度、10万円を越える請求が来てから、携帯での長電話は止めてメール専門にしたらしいの。


「桜子…」 


沈んだ声のなっちゃん。 


「どうしたの?」 


電話の向こうで、なっちゃんが、泣き出した。 


「なっちゃん?!」 


… 


あたしは何かを感じで、窓を開けた。 


家の前に、なっちゃんがうずくまっていた。