「…だから、誤解なんだよ!」 


寺崎くんが必死に説明していたみたいだけど、自分のことで一杯なあたしには、何も耳に入っていなかった。 


「白井さん…」 


寺崎くんが、あたしの腕に触れる。 


いや!! 


パシッ!! 


触らないで… 


あたしは寺崎くんの手を振り払っていた。 


なっちゃんを抱き締めた手で… 


あたしに触らないで…