side:和哉



今、おれは佐原の兄貴と話している。



話題はもちろん、佐原の言葉……



どうやら佐原の兄貴は俺と佐原が一緒に住んでるのが気にくわないらしい。



めんど……



「で?おめぇは琥珀の事をどー思ってんだ?」



「どーもこーも普通です。」


「普通ってなんだぁーー!!」



普通は普通。



「えぇい!直球だ!おめぇは琥珀の事が好きなのか!?」



だから
指差すんじゃねーよ……



「好きですよ?」



俺はスッパリ発言した。
だってごまかす事もねーし。



佐原の兄貴は口をパクパクしていた。



金魚か。



「そ、それは恋愛感情か!?」


今にも、ぶっ倒れそうなほど青い顔をしてる。



「だとしても琥珀さんには手を出しませんよ。」



「質問に答えろぉぉ!!」


「大声だしたら佐原、起きちゃいますよ?」



ぐっと詰まった佐原の兄貴。



本当に佐原の事となると弱いな、この人。



「ちゃんと質問に答えろ。」



さっきより真剣な顔。



俺が佐原を恋愛感情として好きかって……?



そんな答えは簡単。



俺は、気づいたんだ……



この気持ちに………



「好きですよ。恋愛感情として……」



佐原を好きだという、



この気持ちにー…