「それは俺に対する宣戦布告と受け取って構わねえんだな…?」



「そう受け取りたいのならば受け取って下さい。」



二人の間に火花……



「それに“お義兄さん”だと…?」



「間違ってはいない思いますが、琥珀さんの“お兄さん”ですよね。」



「文字が違う!」



「そうですか、それは失礼いたしました。以後、気を付けます。」



にこり、笑う先輩はやっぱり黒いオーラが漂っていた。







「血圧が上がりそうだ…」



頭を抱えるお兄ちゃん。



「それは大変だ、早くお帰りになられた方が、“お兄さん”♪♪」



ハハハ、と笑う先輩。



「言われなくとも帰るわ!!琥珀、行くぞ!」



「は!?」



無理やり私の腕を引っ張って立たされる。



ズカズカと玄関に向かう。



ーガラッ



外は雨。



ゴロゴロとまだ音が鳴ってた。



ゃば……



「待って下さい。」



と、先輩の声。



「なんじゃい!」



ぐりんと振り向いたお兄ちゃん。



「外は雨ですが。」


「見りゃわからぁ!!」




確かに。



「傘、もってないでしょう。」



ぐっと詰まったお兄ちゃん。