side:琥珀



雷が鳴り止み、明かりが灯る。



先輩は無言でソファに寄りかかって畳の上に座っていた。



私はどうしたらいいのかわからず、先輩の横に座っていた。



き、気まず……!!



いまだに残る先輩のぬくもりに、顔が熱を灯る。



ゃば………



「俺、部屋いくわ。」



そう言って、立ち上がる先輩。



「ぇ…ぁ、はい……」



「玄関、カギ閉めた?」



「え、どーだろ……」



閉めたっけ?



ありゃま、記憶が錯乱中。



「ま、いーや。俺見てくる。」



そう言って部屋から出る先輩。



「いーですよ!私が……」



そう言って私も部屋から出た。



すると………




ービタンッ!!ズルッ………




窓の方から、何かが貼りつく音………




な、なんだーろな……♪♪



嫌な予感しまくりで後ろを振り向いて、窓を見ると……



「!ヒィッ……!!」



なんか、黒い物体が窓に貼りついてる!!!



気持ち悪………っ!



「なに…?あれ」



先輩がしらっと窓を見て言う。



あっけらかんとしすぎでは……!?



「さぁ…」



てゆーか、できる限り、お近づきになりたくない!!



つーか、関わりたくない!!



そう思う私とはうらはらに先輩はスタスタと窓に近づく。



「ちょ…!先輩!?」



ーガラッ



窓を開ける。



と、同時に黒い物体が中に倒れる様に入ってきた。



つか、倒れた。



ヒィィィイイイ!!!!!!