ハルは気持ちよさそうに伸びをした後、爪とぎ木で爪を一生懸命磨いでいた。 「ハルおいで。抱っこ」 ‘抱っこ’という言葉に素早く反応したハルは、渉の元へ嬉しそうに駆け寄ってくる。 その様子が、まるで犬のようで笑えてくる。 「にゃーん」 「悪い悪い。そろそろ昼ご飯でも作ろうかな」 確か冷蔵庫にはまだ卵とベーコンが残っていたはずなので、チャーハンでも作ろう。 だけどハルが可愛すぎて離れたくない。 ―親ばか? 上等だよ。